三三九度の儀

三三九度の儀

神前結婚式に於いて必ず行われる儀式の1つに
「三三九度の儀」
がございます。

小、中、大の3つの盃を新郎新婦が酌み交わすのですが、この3つの盃には、要約すると
小:過去
中:現在
大:未来
の意味がございます。

過去を清め、今を見つめ、未来を誓う。
そんな思いが込められております。

私が岐阜護国神社に於いて神前結婚式のリハーサルを行う時には
小:「真っ白になります」
中:「私はこの人と結婚します」
大:「私たちの愛は永遠です」
「という同じ真心を込めて交してください」
とお伝えしております。

しかしながら、実はもっと深い本質がございます。

それはこの3つの盃が「命のリレー」を表しているのです。
ご先祖様がいてくれたから、今の自分に命がある。
人は一人生まれるには、必ず、父と母 がいるのです。
人は古より、男女の結びつきによって命を繋いて現在までこの「命のリレー」を続けてきたのです。

この事を三三九度の盃に表してみましょう。
小:ご先祖から授かったこの命が
中:二人が結ばれる事によって
大:永遠に繋がっていく
そうです、三三九度の盃には古事記にも示されているように、男女の結びつきがこの世で一番尊いもの。
という事を表しているのです。

実は今、日本で行われている神前結婚式(神社含む)のほとんどが、三三九度を行っておりません。
ほとんどが略式となって三三六度しか行われていないのです。

本来、三三九度の儀は
小:新郎→新婦→新郎
中:新婦→新郎→新婦
大:新郎→新婦→新郎
と9回に渡り交わす儀式なのです。

それが今ほとんどが
小:新郎→新婦
中:新婦→新郎
大:新郎→新婦
と6回しか交わされていないのです。
ですから三三九度と言えなくなってしまいました。

現在では「三献盃の儀」「夫婦盃の儀」等、呼び方を変えている事が多く見受けられます。
和ごころ結婚式「いとむすび」は人前結婚式です。
したがって巫女さんはおりません。
「いとむすび」ではこの三三九度の儀のオモイを継承して「誓杯の儀」として儀式を受けていただきます。
小:過去
中:現在
大:未来
この意義に人の「愛」を込めて行います。
この儀式が表す本来の意義(命のリレー)を一番大切にして受けていただきます。
それはとても感動的で、大切な儀式なのです。

いとむすびに込められた思い

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